
子どもが将来の夢に
“YouTuber”って書いていた。
多くの大人は驚くかもしれませんが、
考えてみれば今の子どもたちにとっては
自然な夢なのかもしれません。
動画配信やゲーム実況など、
昔なら“遊び”だったことが、
今では立派な“仕事”になっています。
スマホやパソコン、
インターネットの発達が、
仕事の形そのものを変えています。
今回は、そんなネットやITの発達によって
生まれた新しい仕事と、
これからの未来について、
少しだけ考えてみましょう。









新しく生まれた職業って何?
ひと昔前では考えられなかったような
「新しい仕事」が、今の時代にはたくさんあります。
たとえば、このような仕事が生まれています。
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インフルエンサー
YouTubeやInstagramなどで情報を発信し、人々の購買行動や価値観に影響を与える仕事です。
独自の視点や専門性、魅力ある発信によってフォロワーの共感と信頼を得ることが大切です。
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YouTuber
YouTubeを通じて自分の「好き」や「得意」を動画で発信し、広告や再生数によって収益を得ることができます。誰でも始められますが、続けるには企画力や編集スキル、地道な努力も必要です。
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ゲーム実況者
ゲームをプレイし、その様子を実況・解説します。
リアクションやコメントを通じて、視聴者に臨場感や楽しさを伝えます。ゲームの魅力を自分らしい視点で届けることが求められます。
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AIプロンプトエンジニア
AIに「どう指示を出せば、より的確で質の高い回答が得られるか」を考える専門職です。
日本でも少しずつ求人が出始めており、まさにこれから広がっていく新しい仕事です。
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遠隔ドクター
映像や音声を通じて遠隔地の患者を診察する医師です。ロボットによる手術も可能で、技術革新が進む分野です。医療過疎地や人手不足の解消策として注目されています。
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VRアーティスト
仮想空間(VR)内で立体的なイラストや絵画、アニメーションなどを創作する職業です。VRヘッドセットを装着し、専用のコントローラーを使いながら、360度の空間に作品を描いていきます。


新しい仕事は
なぜ誕生したの?
インフルエンサーやYouTuberといった新しい職業の誕生には、
スマートフォンの進化とSNSの普及が大きく関わっています。
ここ20年ほどで、スマートフォンはカメラの高性能化やアプリの多機能化など、
飛躍的な進化を遂げました。

このようなスマートフォンの進化により、専門の機材やスキルがなくても、
誰もがある程度のクオリティのコンテンツを制作できる時代に。
また、従来マスメディアが“完成度の高い作品”を届けていたのに対し、
現代のSNSでは、“失敗も含めたリアルな姿”や“ありのままの日常”が、
むしろ好まれる傾向にあります。
「ルーティン動画」「旅行vlog」「モッパン動画」など、つい見てしまう人も
多いのではないでしょうか。
日常の一コマや飾らない言葉が共感を呼び、“普通の人”が“スター”になることも、
今や珍しくないです。
さらに、SNSの特性もこの変化を後押ししています。
マスメディアが一方通行の発信にとどまっていたのに対し、SNSでは「コメント」
「シェア」「いいね」などを通じて、視聴者との双方向のコミュニケーションが可能に。
SNSの普及により、視聴者が参加できる感覚や、身近に感じられる関係性が、
重要視されるようになっています。
こうしたスマートフォンという道具の進化と、「もっと身近なものが見たい」
「誰かのリアルを応援したい」という世間のニーズが重なったことで、個人が情報を発信し、
それを仕事にできるという新しい働き方が生まれました。


5年後に誕生しそうな
仕事って?
これからの時代、どんな未来が待っているのでしょうか?
5年後には、今は想像もつかない新しい仕事や働き方が生まれている可能性があります。
たとえば、このような仕事があります。
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1
サイバー都市アナリスト
都市で収集されるデータやシステムのセキュリティ管理、センサーの開発・点検・保守などを行う仕事です。システムで管理された都市が正常に機能するために、今後不可欠な仕事になるでしょう。
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2
メタバースガイド
仮想空間“メタバース”で、人やお店、イベント会場を案内する仕事です。迷った人を助けたり、楽しみ方を教えたりする“仮想世界のガイド”。リアルとバーチャルをつなぐ、新しい接客の形です。
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3
データ探偵
AIによって分析・統計されたデータからアイデアを導き出し、コンサルティングを行う職業です。AIはデータ分析に優れていますが、その結果を活かすのは人間の発想と工夫にかかっています。
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4
デジタルアーティスト
現実の世界ではなく、デジタルの世界で絵や音楽、作品を生み出すアーティストです。未来では、「仮想の世界でしか体験できないアート」が当たり前になるかもしれません。
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5
デジタル遺品整理士
スマホやSNSに残っている“デジタルの思い出”を整理し、家族が知らなかった大切な写真や動画を届けます。不要なデータの安全な削除も行う、これからますます必要になる仕事です。
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6
AI倫理士
AIが判断できない「人としてのあり方」を考え、開発や運用に助言する仕事です。差別の有無や人の尊厳を守るかをチェックし、技術だけでなく哲学や法律、社会の視点も必要とされる専門家です。




新しい仕事に
必要な“力”って?
これからの仕事で求められる力は、単なる知識や勉強だけではありません。
変化の激しい時代だからこそ、柔軟に対応する力や、自分で考え行動する力、
そして人と協力しながら問題を解決する力がとても大切になります。
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自分で考える力
まだ正解のないことに挑戦する時代です。「自分だったらどうする?」と考え、試行錯誤できる力が、これからの未来を作っていくでしょう。
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AIやデジタルと上手に
付き合う力AIは怖いものではなく、使いこなすことで大きな力になるツール。
賢く活用できる人が、新しい仕事やビジネスを創出していく時代です。
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好きなことに夢中になる力
実は「好きなこと」に夢中になれる人が、未来の仕事を生み出しています。好きなことを大事にすることが、成功への鍵になるかもしれません。
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コミュニケーション力
オンライン・オフライン問わず、人と円滑にコミュニケーションできる力は大切です。違う価値観を認め合い、協力する姿勢も忘れずに。
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学び続ける力
学び続ける力は、これからの時代を生きる大切な武器です。
変化が早い時代で、柔軟に対応し、自分をアップデートできる人ほど新しいチャンスをつかめます。


